© Refik Anadol Studio on behalf of DATALAND
以前の記事(Refik Anadol Studioが示す、AI × プロジェクションマッピングの最前線)でもご紹介した、世界初のAIアート・ミュージアム「DATALAND」が、いよいよ2026年6月20日にロサンゼルスでオープンします。
DATALANDは、メディアアーティストのレフィク・アナドルと画家でアートプロデューサーのエフスン・エルキリチが共同創設した、AIアートに特化した新しいミュージアムです。以前の記事では、AIとデータを活用したイマーシブ作品群の最新事例として、建設中のDATALANDをご紹介しました。今回はその続報として、開館記念展《Machine Dreams: Rainforest》の内容や、AI・データ・自然環境が融合する新たな鑑賞体験に注目します。
開館記念展として開催されるのは、レフィク・アナドル・スタジオによる《Machine Dreams: Rainforest》です。本展では、世界中の博物館などが所蔵する生態系データを学習した独自のAI「Large Nature Model」によって、もうひとつの熱帯雨林が表現されます。
報道によると、館内には5つのギャラリーが設けられ、AIが生み出す色彩豊かな植物、音、光、映像によって構成された没入型の空間が広がります。また、人の動きや体温などを読み取り、作品が変化する展示もあるとされています。

Isometric architectural render of DATALAND. © 2026 Refik Anadol Studio on behalf of DATALAND.
レフィク・アナドル氏は、5億枚を超える画像、5000万を超える音声、さらに実際に各地で収集したデータをAIに学習させたと説明しており、自然環境のデータが、映像や音、空間体験へと変換されていく点が大きな特徴です。
DATALANDが興味深いのは、単にAIで生成された映像を鑑賞する場所ではなく、データ、AI、建築、音響、光、そして来場者の身体的な反応が組み合わさることで、作品体験そのものが変化していく点です。
プロジェクションマッピングやイマーシブアートの分野でも、近年は「映像を投影する」だけでなく、建築空間、観客の存在、リアルタイムデータ、AI、音響、照明を含めた総合的な体験設計がますます重要になっています。
DATALANDの登場は、デジタルアートがこれから美術館、都市空間、公共空間の中でどのように進化していくのかを考えるうえで、大きなヒントになりそうです。
AIがアートをつくる時代に、人間は何を感じ、どのように関わるのか。
DATALANDは、その問いを体験として提示する新たな場所になるかもしれません。










コメント